3Dプリンター製の模型で犬の健康について学ぶ

3Dプリンターは、低価格で手軽に模型やパーツを作製することができることから、医療や教育現場でも使用されています。

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3Dプリンターで低価に容易に教育用模型を作製

クイーンズランド大学は、3Dプリンターで犬の頭蓋骨の模型を作製し、犬の健康について子供たちに学んでもらうための教育ツールとして使用しています。

パグやフレンチブルドッグなどの犬種は、鼻が短く可愛らしい顔が人気です。

もともと、こういった犬種は、人間好みの可愛い外見にするために品種改良されて生まれました。

しかし、これらの鼻が短い「短頭種」と呼ばれる犬種は、その短い鼻・平らな顔が原因で、呼吸が困難であったり、熱中症になりやすかったりと健康に悪影響が出る場合があります。

このように、外見を重視した品種改良は、必ずしも犬の健康のためにはなりません。

クイーンズランド大学では、人間による品種改良が犬の健康に悪影響を及ぼしていることを子供たちに学んでもらうために、犬のCTスキャンデータを用い、3Dプリンターで犬の頭蓋骨の模型を作製しました。

獣医師たちは子供たちに3Dプリント製模型を見せることで、犬の頭蓋骨の構造を分かりやすく説明し、短頭種のような品種改良が重ねられた犬種にどのような健康問題が起こるのかを教えています。また、動物保護センターで保護されている雑種犬の方が健康的なことが多いため、ペットショップで犬を購入するよりも、保護犬を引き取ることの大切さも教えています。

クイーンズランド大学はこのような3Dプリンターを使用したプロジェクトを、動物学や考古学、古生物学、歴史などの他分野へも応用することを考えています。また、これらのプロジェクトは簡単に低価で行うことができ、科学を全く新しい層の人々へつなげることができるといいます。

また、教育目的のみならず、近年では、がんで頭蓋骨の大部分を失った犬に3Dプリンターで製作したカスタムのチタン製インプラントが使用されたり、動物の治療や手術のための医療模型を3Dプリンターで作製したりなど、獣医学にも3Dプリンティング技術が取り入れられています。


これまで教科書の写真や映像などでしか学べなかったものが、模型やモデルを3Dプリンターで低価に容易に作製できることで、実物に近いものを実際に見て試したり学んだりすることができます。これからはそういった経験や教育を受けた子供たちが大人になった際に、今ではあまり考えられないような新しい技術や製品を生み出していくかもしれません。

出典元:

https://phys.org/news/2019-05-d-dogs-day.html

https://all3dp.com/4/3d-printed-models-teach-children-dangers-short-nosed-dog-breeds/