自己修復する3Dプリント材料を開発

3Dプリントに関する開発は、プリンターだけでなく材料の開発も大切です。より機能性に優れた材料や、より強度や耐久性の高い材料の開発も進められています。

自己修復するエラストマー

南カリフォルニア大学Viterbi School of Engineeringでは、壊れても自己修復するエラストマー材料を開発しました。

この材料は、光造形の3Dプリントにより製造され、短時間で製造でき、プリントした部品の耐久性を上げることが期待されています。

研究チームは、適量の酸化剤を材料に加えることで自己修復が可能な材料の開発に成功しました。酸化剤が多いほど自己修復力が高まりますが、光重合能力が落ちてしまうため、適量を見つけたのが鍵でした。

3DNativesによれば、研究チームは靴用パッドやソフトロボット等の様々な物を3Dプリントし、それらを半分に切断してテストしたところ、60℃で2時間経過すると元の通りに修復しました。さらに、修復した物の強度や機能は落ちなかったとのことです。

下記動画では、このエラストマー材料を使ったアクチュエーターの元の状態でも、壊れて修復した後の状態でも重りを持ち上げることが出来る様子を映しています。


このエラストマーは、40~60℃の温度で100%修復することができます。現在は研究段階ですが、簡単に自己修復するこの材料は、いずれ靴やタイヤ、ソフトロボットやエレクトロニクスなど様々な分野で活躍しそうです。

今回開発されたのはラバーのように柔らかい素材ですが、研究チームは自己修復できるより硬いプラスチックの開発にも取り組んでいるとのことです。硬い素材が自己修復できれば、より多岐に渡る物への応用が期待されます。

出典元:

https://www.nature.com/articles/s41427-019-0109-y

https://www.3dnatives.com/en/material-repairs-itself-080220194/

https://3dprintingindustry.com/news/broken-shoe-uscs-self-healing-3d-printer-material-can-help-it-repair-itself-148556/