3Dプリントの医療界での活躍

3Dプリンティングを活用している業界は多岐に渡ります。そのひとつが医療業界です。

医療は私たちの普段の生活に非常に密接に関係しています。歯医者には定期的に検診に行きますし、怪我や病気によっては命に関わる場合があり、言うまでもなく、医療は私たちの健康と命を支えています。

その医療界では、3Dプリンティングを利用した開発が次々と進められています。

Gartnerによれば、医療への3Dプリンティングの利用は、2020年までに市場価値にして12億USドルになり、2019年には補綴やインプラントの手術の35%は3Dプリントによるものになると推測されています(出典元:https://www.healthcareit.com.au/article/3d-printing-implants-and-organs-new-reality)。

歯科界での活用

3Dプリントは様々な形状を低コストで短期間に造ることができます。そのため、医療界では、患者ごとに異なる臓器や体の一部を再現するためのサージカルガイドや模型、型の造形に応用しています。

特に歯科業界では、このメリットを活かして、患者の口腔の再現模型や義歯用の型の作製に3Dプリントが使われています。歯科矯正装置の作製にも使用され、技工士の数の減少などに対する解決策として期待されています。

Formlabsの3DプリンターForm 2も歯科用に使用されています。


乳がん再発防止に

また、スペインのジローナ大学では、3Dプリンターを使用して最も攻撃的な乳がんの1つから幹細胞を分離することに成功しました。
研究チームは、BCN3Dの3Dプリンター「Sigma」を使用して、体の組織や繊維にある構造を再現したスキャフォールドを3Dプリントしました。このスキャフォールドは、乳がんの再発の原因となる幹細胞を分離することができ、今後の医療の新技術として大きな注目を浴びています。

(写真: BCN3D )

(写真:BCN3D

3Dプリント製インプラント

インプラントもやはり、患者ごとに異なる形状で製作されます。製作にはコストが掛かり、また長期間使用するために耐久性が必要になります。そこで3Dプリントでインプラントを製作する開発が行われています。

Industrial Research Center of Quebecは、3Dプリント技術を使ってインプラント製造過程の改善に力を入れており、カスタムの顎のインプラントを3Dプリントで製作する開発を行っています。

また、中国のKunming Medical University病院では、PEEK(熱可塑性樹脂の一種)を使用して3Dプリントした鎖骨のインプラントの移植に初めて成功しました。PEEKはFDM方式3Dプリンターでよく使用される材料で、耐久性も金属に近く、こういった一般的な材料が医療機器作製に使用できればコストを抑えることができます。そのため、この移植成功は、今後の3Dプリント製インプラントへの大きな一歩として注目されています。

こちらにご紹介した例はほんの一部であり、3Dプリンティングの医療界での活躍はとても大きいものです。

近年では、細胞パターンを作成する3Dバイオプリンティングが注目され、実際に人間の臓器などの代替物を造ることに使われることが期待されており、今後の3Dプリンティング技術の医療への応用はさらに加速していくものと思われます。

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