3DPCが取り扱っている、Photocentric社の光造形方式3Dプリンター「LC Magna」で、アルミ金型に匹敵する射出成型用金型の製造に成功しました。
イタリアの靴メーカーのGrisport社は、射出成形の技術を使用して靴に必要なアルミ金型を製作していましたが、より早く新製品を市場に流通させたいという課題を抱えていました。
そこで、Photocentric社の光造形方式(LCD)3Dプリンター「LC Magna」を導入し、同社の新材料「HighTemp DL401」を採用した金型を製造することで、流通の迅速化に加えて、コストの削減を実現しました。また限定版やカスタム製品の生産も可能にしています。
「3Dプリンティング技術は、私たちの靴などの製品や新モデルを市場に送り出す方法を、大きく変えました。これまで、射出成型で金型を製作していた際、設計から最終製品になるまでに約4か月かかっていましたが、LC Magnaで金型を3Dプリントした場合、約1か月半ほどで最終製品が完成します。今回、靴の金型に使用したPhotocentricの新しい材料「HighTemp DL401」は、PUの射出に必要な高温に到達し、安定した温度を維持できるため、金型の製造に非常に優れています。3Dプリンターを使用して社内で金型を製造することは、私たちにとって革命的です。」
さらに、金型製造におけるランニングコストは、従来の約80万円から約4万円まで大幅に削減。高性能の高温プラスチックを使用して造形された、射出成形用金型はアルミ金型の性能に匹敵し、低コストで迅速な大量生産を可能にしました。
Grisport社の3Dプリンティングで造形する金型の設計は、これまでの設計と同様のものでした。つまり、今回の靴の金型製造で、従来の設計のまま3Dプリンティング技術に置き換えることで、リードタイムを短縮し、ランニングコストの削減が可能であることを実証しました。LC Magna と HighTemp DL401は、靴の金型を発端に、射出成形用金型の製造方法に大きな変化をもたらすと期待されています。
HighTemp DL401は、3Dプリンティング用に特別に開発されており、高い剛性と延性を兼ね備えた、高温にも耐える金型用途向けの硬質樹脂です。さらに、高温流体やガスマニホールド 、耐熱ハウジング、治具などの製造にも最適。
LC Magnaは、小型から大型サイズの部品や製品、最終部品を高精度に造形します。1時間あたり、最大で高さ16 mmの造形を可能にするほど造形速度が速く、試作・大量生産・最終部品の製造に最適な3Dプリンターです。
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3DPCでは、金属・樹脂合わせて10種類以上の3Dプリンターを取り扱っており、知見や経験が豊富な社員のもと、設計・開発から、製造、後加工、品質評価まで一貫したサービスを提供しています。また機器のご紹介も行っており、ご購入後は、1日から2日間のトレーニング、修理、メンテナンスのサポートを実施しております。
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