Meltio Robot Cell | ワイヤーDED方式金属3Dプリンター

ロボットアームによる自動化と1m以上の大型部品製造対応で生産性向上

自社による準備工程が不要で、導入後すぐに部品の製造が可能。付属のMeltio Engine Robotは鍛造品相当の強度を持つ大型部品の造形や修理、クラッディングに最適。製造時間短縮やコスト削減、人員不足の解消など、多くの課題解決に寄与します。

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特徴

導入後すぐに稼働可能

システムとロボットアーム、ポジショナーの統合により、導入後すぐの稼働ができる。お客様がお持ちのロボットアームへ搭載することも可能。

大型・複雑な形状を造形

小ロットの大型(1m以上)製品を、好きな材料で、効率的に生産できる。

既存部品の性能向上

1から製品を作るだけでなく、既存部品の修理や、クラッディング(肉盛り加工)など、既存部品の性能を向上をさせることも可能。

高い費用対効果

粉末方式の金属3Dプリンターに比べて初期費用とランニングコストが大幅減。また、市販材料の金属ワイヤーを使用できるので高い費用対効果を実現。

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技術

DED方式

DED 方式(指向性エネルギー堆積法)とは、溶接ビードを正確に積み重ねることによって積層していく手法です。Meltioの造形技術はコンパクトな積層ヘッドに集約されており、複数のレーザーを装備し、2つのワイヤー材を組み合わせた造形をすることが可能です。

ソフトウェア

Meltio Space

Meltioシステムを搭載したロボットアームにより8軸造形が可能で、従来の3軸スライサーソフトのように簡単に操作できます。9種類のスライス方法が設定されており、自動で造形パスを生成するため、設定から造形までの時間を大幅に短縮。さらに、ソフトウェアは継続的にアップデートされ、常に最新技術を活用できます。これにより、ロボット操作が容易になり、新たな視点や可能性を提供します。

造形ヘッド

長寿命な設計

最大1.2kWのレーザーパワーを分散させるので長寿命です。また、ほぼすべての部品の交換が容易となっています。

高い歩留まり

粉末方式と比べ、材料のほとんどを使用することができます。また、入熱量も最小限に抑えます。

安全なシステム

レーザーファイバー皮膜プロセスを監視するセンサーにより、異常が検出された際は自動的にシステムを調整します。危険下で自動停止する機能も搭載。

ワークフロー

1. デザイン

造形・後処理を考慮して3DCADモデルを作成。

2. スライス

造形向きとパラメータを決定し、Gコードを生成します。

3. 3Dプリント

造形パラメータを選択し、Gコードを読み込んだ後、ビルドプレートをセットして造形開始。

4. 後処理

熱処理やCNC加工、ビーズブラスト、研磨などを行う。※ 5と繰り返す

5. カット

バンドソーやワイヤー放電加工機を使用してビルドプレートを取り外す。※ 4と繰り返す

実際の機器を見学!工場見学受付中

横浜市鶴見の本社工場にて随時無料見学を開催しています。機器の導入にご興味のある方はお気軽にご参加ください。

機器導入はお任せください

ご希望の用途・素材に合った3Dプリンター・フィラメント製造機・表面処理機を実際の運用見据えた形でご提案します。

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仕様

造形エリア2000 x 1000 x 1000 mm
本体サイズ4050 x 2550 x 3000 mm
レーザー6つの 200 W ダイレクトダイオードレーザー
レーザー出力1200 W
レーザー波長976 nm
本体重量3500 kg
入力電源三相200 V
設置条件気温 16℃~ 30℃ / 湿度 40% 以下であること
ソフトウェアMeltio Space
冷却水冷式チラー
使用ガスアルゴンガス

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材料

ステンレス鋼

316L(SUS316L)

優れた耐食性を持つオーステナイト系ステンレス鋼で、機械的特性も優秀。海洋や化学用途に最適。

テクニカルデータシート

308L

全般的に優れたステンレス鋼で、適度な耐食性と良好な機械的特性を持つ。

※テクニカルデータシート準備中

17-4P(SUS630)

析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼で、高い硬度を実現しつつ優れた耐食性を備える。石油・ガス業界や航空宇宙分野で広く使用される。

テクニカルデータシート

工具綱

H11(SKD6)

クロム系鋼合金で、優れた衝撃靭性を持つことから、最も一般的に使用される工具鋼の一つ。

テクニカルデータシート

ニッケル合金

インコネル®718(NCF718)

高強度のニッケル基超合金で、広範な温度域で使用可能。亀裂に強く、優れた耐食性を発揮。

テクニカルデータシート

インコネル®625(NCF625)

Ni基超合金で、幅広い温度範囲で優れた機械的特性を持つ。クラッディング(被覆)や補修用途に最適。

テクニカルデータシート

インバー

極めて低い熱膨張係数を持つ合金で、-250℃から約200℃まで安定。計測機器や極低温用途に最適。

テクニカルデータシート

軟鋼

ER70S

適切な機械的特性と高い延性を備えた軟鋼。溶接や機械加工が容易。

テクニカルデータシート

チタン合金

Ti-6AL-4V

高強度のα+β合金で、優れた破壊靭性、耐食性、生体適合性を持つ。航空宇宙、海洋、化学、医療業界で広く使用される。

テクニカルデータシート

銅合金・アルミ

銅合金は優れた熱伝導性と電導性を持ち、電子機器や熱交換器に広く使用される。アルミは軽量で耐食性に優れ、航空機や自動車産業に活用されている。

※テクニカルデータシート準備中

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造形事例

エンジン

エンジン マニホールド

寸法:205 x  360 x  473 mm 重量:5.22 kg 材質:SUS 316L

エンジンから出る燃焼ガスの排気の通り道となる部品として使用されています。マニホールド形状を最適化することは、パフォーマンス向上のために求められていました。 3Dプリンティングを活用することにより、今までにない自由でシームレスな設計が可能になったため、モータースポーツのように生産量が少ない場合でも1個単位で試作できます。また複数の溶接工程や職人による複雑な作業が不要になりました。MeltioのDED方式は、造形後に除去が必要となる内部のサポート構造を作らずに、大型部品や、非常に滑らかな壁面を3Dプリントできるという点が特徴です。

エネルギー業界

ロータリースクリュー

寸法:φ50 mm, 75 x 75 x 230 mm 重量:2.55 kg 材質:SUS 304の丸棒に SUS 316Lを被覆

このロータリースクリューは、直径50mmのSUS 304の丸棒に3Dプリントを施し、SUS 316Lで被覆しています。こうした部品も、Meltioのクラッディング技術を活用することで、太い棒から削り出す必要がなく、上から直接造形を開始できます。これにより、材料の無駄を省くことができるため、時間とコストを大幅に削減することができます。

航空宇宙業界

スフェリカル タンク

寸法:φ500 mm sphere 重量:29.6 kg 材質:SUS 316L

航空宇宙向けの圧力容器で活用されています。 このタンクに大きな力が作用するため、真球に近い形状が必要です。 Meltio Engine RobotのDED方式は、設計の自由度、材料の削減、全体的な製造コストの 3 点において従来の製造方法よりも優れています。 具体的には、これまでの金属3Dプリンターの造形より、さらに少ない入熱でもっと正確な材料の堆積が可能になり、タンク壁面の板厚も薄く設計することができました。

造船業界

船舶用プロペラ

寸法:φ600 mm, 250 mm 重量:12.1 kg 材質:SUS 316L

中型船用の 5 枚羽根プロペラにて用いられています。 従来、部品を鋳造した後、海洋産業の要件を満たすために機械加工と研磨の後処理が必要でした。 Meltio Engine Robot により、後処理するニアネットシェイプの精度を向上させながら、時間とコストがかかる工程を省くことができ、非常に迅速かつ低いコストで、製造が可能になります。

建設業界

トポロジー最適化されたビーム材

寸法:170 x  130 x 900 mm 重量:5.95 kg 材質:SUS 316L

トポロジー最適化を用いて最適化された構造用部材です。すでに形状が決まっている市販の部材では、発生する荷重に対して不必要に重くなってしまう場合がほとんどです。荷重に対して最適な形状にすることで、必要な強度を保ったまま市販の部材よりも軽量化することができます。造形エリアに制約のない Meltio Engine Robotなら、このような大型部材を製造することが可能です。

エネルギー業界

ブリスク

寸法:500 x  500 x  60 mm 重量:9.15 kg 材質:SUS 316L

この一体型ブリスクは、Meltio Engine Robot を使用し、機械加工された製品の上から新たに48 枚のブレードが造形されています。こうしたクラッディング技術は、まっさらの素材から一体成型して機械加工するのに比べ、無駄がないのは言うまでもありません。また、ブレードが中空になっているため、重量が軽くなり、時間とコストを大幅に削減することができます。

製造業界

オーバーハング テスト

寸法:φ350 mm, 180 mm 重量:2.14 kg 材質:SUS 316L

Meltio Engine Robot が造形ヘッドを真横に向けて印刷可能であるという機能を紹介できるよう設計した部品です。 Meltio Engine Robot は 90 度を超える角度で造形する場合でも、表面張力の作用によって安定しています。 他の金属3Dプリンターでは、このように必要な角度を実現出来ないことが多いため、この機能は、容易に動かせない部品、特に大型の金型などの部品補修に有効です。

食品業界

フードミキサー

寸法:150 x  150 x  330 mm 重量:4.60 kg 材質:SUS 316L

このフードミキサーは、市販の丸棒材に螺旋状の羽根を造形しています。Engine Robot では、丸棒材やパイプなどの既存の市販材料にこうした性能を向上させるための新しい形状を追加することが可能です。またこれらのパーツは幅広いサイズに造形が可能なため、食品産業に限らず異なる産業分野でも活用することができます。

石油・ガス業界

ヘリカル コイル

寸法:φ60 mm pipe, 354 x  376 x  525 mm 重量:3.56 kg 材質:SUS 316L

Meltio Engine Robot の高い能力を発揮したモデルです。この3Dプリントされた部品の特徴は非平面スライスにあり、個々のレイヤー内の各ポイントの厚さを、最適な厚さにしています。 非平面スライスによるこうしたアプローチは、5軸積層造形における数多くの複雑な形状に向いています。

製造業界

コンベヤーベルト サポート

寸法:130 x  903 x  855 mm 重量:5 kg 材質:SUS 316L

パン工場のコンベアベルトを固定するサポート材です。従来製法の製品より材料が 60%、重量を 50% 削減することに成功しました。また、6 つの部品を組み立てていた複雑な形状も、1 つの部品で造形することができます。溶接が不要になったことで、これまで 5 段階必要だった生産工程も1 つになりました。このように設計の自由度が高くなるにつれ、さらに衛生的な設計を可能にします。

お客様導入事例

電子機器業界

富士高周波工業株式会社

背景と課題

金属部品(特に大型部品)の製造において、長納期(3ヶ月以上)と高コストが課題でした。品質管理にも改善の余地がありました。

成果

Meltio Engine Robotの導入により、大型金属部品の製造納期が従来の3ヶ月以上から最短3日〜1週間に短縮され、効率的な生産が実現しました。また、材料の無駄が減少し、コスト削減にも寄与しました。

インタビューの全文はこちら 

よくある質問

機器販売

産業用3Dプリンター導入のメリットは何ですか?
産業用3Dプリンターの導入は、開発スピードの加速・コスト削減・設計自由度の拡大といった明確なメリットがあります。
【主なメリット】
開発期間の短縮: 試作品を内製化でき、設計から検証までのリードタイムを短縮。
コスト削減: 金型不要で、少量生産や治具製作のコストを抑制。
設計自由度の向上: 複雑形状・中空構造など、従来加工では難しかった造形が可能。
少量多品種・オンデマンド生産: データから直接造形できるため、個別カスタマイズに柔軟対応。
サプライチェーン最適化: 必要な時に必要な部品を製造でき、在庫リスクを削減。
3Dプリンター実機の見学やデモンストレーションは可能ですか?
はい。横浜市の本社工場にて、各種金属・樹脂3Dプリンターやフィラメント製造機、表面処理機の実機を常設展示しています。 ご希望の方には、実際の造形デモンストレーションも実施可能です。
事前予約制となりますので、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
また、遠方でご来社の難しいお客様には造形サンプル品の貸し出しも行っておりますのでお問い合わせください。
リースやレンタルでの導入はできますか?
はい、対応しております。
試験的に導入したいお客様向けに、リース契約・短期レンタルプランを用意しています。 用途や予算に応じて柔軟にご提案いたします。
造形できる最大サイズはどのくらいですか?
弊社では樹脂・金属共に数ミリ単位のサイズから最大2mクラスの大型造形まで対応した各種プリンターを販売しています。
例:Meltio Robot Cellでは、ロボットアームを用いて金属部品を自在に積層可能です。
造形サイズ・精度・速度のバランスに応じて、お客様に最適なモデルをご提案します。
故障時やトラブル時のサポートはありますか?
弊社サポートチームが迅速に遠隔診断・訪問修理を行いますので、導入後も安心してご利用いただけます。
導入の際に補助金や助成金は利用できますか?
はい、可能です。
「ものづくり補助金」などの国・自治体制度を利用して導入実績があります。 補助金対象機種や申請スケジュールの情報提供も行っております。

受託製造

部品や図面を持ち込んで直接相談は可能ですか?
はい、可能です。神奈川県横浜市鶴見区の工場で直接ご相談いただけます。こちらからお問い合わせください。
納期の目安はどれくらいですか?
樹脂造形:ご発注から3営業日~
金属造形:ご発注から3営業日~
部品の大きさ・数量・仕上げ内容により変動します。
小ロット生産や治具・実用品の造形も可能ですか?
はい。弊社の造形サービスは1点からの製作が可能で、試作はもちろん量産・補修・治具製造・最終部品製造にも対応しています。 3Dプリント+切削加工や塗装などのハイブリッド製造も可能です。
対応できる材料(金属・樹脂)はどのようなものがありますか?
幅広い素材に対応しています。
金属材料:
<ステンレス鋼>316L(SUS316L)、304L、308L、17-4P(SUS630)、SUS410NiMo
<ニッケル合金>インコネル®718(NCF718)、インコネル®625(NCF625)、インバー
<軟鋼>ER70S
<チタン合金>Ti-6AL-4V
<工具綱>H11(SKD6)
<銅合金・アルミ>Al2319、CuAl8Ni6
など。
樹脂材料:
PP、ASA、PET-G、PC、ABS、PLA、TPE、TPU、PEI、カーボンファイバーなど。
用途(耐熱・強度・軽量化など)に応じて、最適なマテリアルを選定いたします。
どのくらいのサイズまで対応できますか?
金属・樹脂共に小型部品(数cm)から大型構造物(mクラス)まで対応しています。 大型部品は分割造形も可能です。
品質検査や証明書の発行は可能ですか?
はい。寸法検査・CTスキャン・材料証明書などの発行に対応しています。
お客様の要望される基準に合わせて対応可能で、 防衛・航空・医療分野などの厳しい品質基準にも対応実績があります。

その他のご質問は下記お問い合わせフォームよりご質問ください。

お問い合わせ

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導入後のサポート

3Dプリンターやその他機器をスムーズに使用開始するために必要な技術や知識が身に付く、専門スタッフによるトレーニングをご用意しています。導入したいけれど、自分たちだけでは運用できないかもしれない」「初めての3Dプリンターで、扱える人材がいない」「3Dプリンター用のソフトウェアの使い方が分からない」などの不安を解消!

設置場所や動作の確認

本体とソフトウェアの使い方

日常のメンテナンス方法

Q&A

新時代のものづくりに触れる良い機会でした。
今後も3Dプリンターには関心をおきながら、当社の新製品や要素技術の強化につなげていきたい。

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0120-987-742

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